どんな時間を過ごされていらっしゃるでしょうか。はじめてのお母さまは何からしてよいのかわからなかったり、ドキドキされている方もいらっしゃるかもしれません。
お二人目、三人目のお母さまは育児をしながらで慌ただしいでしょうか。
ここでは妊娠期と産後についてお話しいたします。
お腹のハリ
妊娠期、働いているお母さまが多い時代です。無理はしないでと漠然と言われても現実は厳しいことがあります。そんな時、どうしたらよいのでしょうか。一つの指標となるのは「お腹のハリ」。普段通りに生活をして、ハリを感じた時に身体を休めましょう。まずはこれだけで身体が楽になります。少しの我慢の積み重ねが疲れを増し、メンタルにも影響するため「ハリを感じたら無理をしない」でください。
歯の守り方
妊娠するとお口の中の環境がかわり歯周病やむし歯になりやすくなります。大切な赤ちゃんを守るための女性ホルモンなどが関係しています。知っておきたいのは私たち女性にとって妊娠で歯を失うことが絶対にあってはならないということです。
ではどうしたらよいのでしょうか。2つ方法あります。「本当にこまめにお口をゆすぐ」「やわらかい歯ブラシで歯と歯ぐきの境目を優しく磨く」。
お口をゆすぐのはお口を乾かさないためです。突然、口腔内環境がかわった方は気付けますが、徐々に変化するとお口の渇きに気付けないことがあります。トラブルの原因菌は潤ったお口の中よりも、乾いたお口の方が繁殖し、口臭も発生させます。
次は歯磨き。妊娠期になりやすい歯周病を予防するために、歯と歯ぐきの境目を優しく磨きましょう。ながら磨きで構いませんので、いつもよりも長く磨いてください。
授乳
赤ちゃんは、母乳を飲む時のお口の動きで、乳歯の生えてくる土台であるあごが健全に育ちます。赤ちゃんに乳首を大きく深くくわえさせて授乳します。
母乳を出すために、今から肩甲骨を動かし、肩のコリもほぐす運動をしてください。とても簡単です。肩をぐるぐる少し大きく回すだけです。肩甲骨から肩、胸にかけて血流がよくなります。母乳は血液からできています。コリは血流不全から起こるため母乳の大敵です。
抱っこ
抱っこをする時、赤ちゃんの頭が後ろに倒れないように、また身体を丸くするように抱っこしてください。初めはできている親御さんが多いのですが、抱っこヒモを使う様になると、縦に抱っこするかたちになっています。
縦に抱っこをすると、赤ちゃんの首が後ろに倒れやすく、赤ちゃんはそれを起こすための努力をして、腹筋を過剰に鍛えてしまいます。妊娠中で難しいかもしれませんが、もしもよろしければ試しに腹筋に力を入れてください。多くの方が猫背になっているかと思います。
将来の正しい背筋は、赤ちゃんのころから育まれています。
赤ちゃんの発達を正しくするための抱っこや運動については、産後に詳しくご説明いたしますのでお気軽にご連絡ください。
前記の通り、妊娠で歯を失うのは絶対にあってはならないことです。なぜなら、出産という負担だけでなく歯を失うなんて許せないと思いませんか?「そのかわりに可愛い赤ちゃんが授かれる」なんてことはありません。愛おしい我が子を授かり健康に育むのは母であり女性である私たちです。お母さまの健康は赤ちゃんの健康です。
歯科健診は診療台で10分前後、横になっていただくだけで終わります。まずむし歯になっていないか全体を確認し、次に歯周病の確認をします。
その後は、その診療台を少し起こし、楽な姿勢で健診の結果と、生まれてくる赤ちゃんのためのお話をさせてください。
お話をさせていただく中で「歯の母子手帳」をお渡しします。この手帳はお子さまの歯と健やかな歯ならびを育むための手帳です。出産後、お子さまのために「いつ?」「何を?」「どうすればよいのか?」を明確にし、記録ができるものです。
< 妊娠中歯科健診について >
歯科健診はご予約をいただくことをおすすめしておりますが、もしも「今日はいけそう!」な日がありましたら当日お電話いただいても構いません。妊娠中は身体が第一です。できる限り体調に合わせてお口の健康状態を拝見いたします。
新宿区に住民登録のある方は、妊娠してから赤ちゃんが1歳の誕生日を迎える前日まで、1回無料で受診いただけます。里帰り出産で妊娠中に受診できなかった妊婦さんは産後でも受診できるので、ぜひご利用ください。
母子健康手帳と一緒に渡された「受診票」をご持参ください。
新宿区「新宿区妊婦歯科健康診査のお知らせ」Webページ>